年下のカノジョ~あの子は高校生~
 俺はゆっくり深呼吸する。
 

 由美奈ちゃんと2人きり。

 こんなラッキーはそう簡単には巡ってこないかもしれない。


 でも。

 焦ってはだめだ。



 やっと親しくなりつつあるのに、俺がガッついてしまっては、せっかくの関係が台無しだ。 
 
 今は1歩ずつ、関係を深めていこう。





 小走りで戻ってきた彼女に尋ねる。。

「ノートはあった?」

「はい、ありましたぁ」

 ノートをパッと差し出し、俺に見せてくれた。

「もう、私ったら本当にうっかりしてますねぇ。
 ごめんなさい、迷惑かけて」
 ちょこんと頭を下げる彼女。



「ううん、ちっとも迷惑じゃないから。
 ・・・・・・そうだ、これ、あげる」
 
 ドキドキしながら、俺は紙袋を差し出した。




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