年下のカノジョ~あの子は高校生~
 由美奈ちゃんは大きな瞳をぱちくり。


「あげる?
 何ですか、これ?」

「仔猫の写真集だよ」

「はぁ。
 どうして私に?」
 不思議そうに首を傾げる彼女。 

「どうしてって・・・・・・」 
 俺は言葉に詰まった。


―――やっべーーー!
   そこまで考えてなかったぁぁぁ!!


 どうやって渡そうかという事ばっかりに頭が行って、渡す口実までには気が回らなかった。
 


 頭の中が白くなる。
 
 必死で冷静を装っているが、ものすごい勢いで背中に冷や汗が伝う。




 俺、ピーンチ!!



―――どうしよう、どうしよう・・・・・・。



 焦れば焦るほど頭は真っ白になり、顔は真っ青になる。

 そんな俺を神様は哀れに思ったのか、俺に知恵を貸してくれた。



―――あっ、そうだ!!




「あ、あの・・・・・・、か、貸してあげる!!」
 
 俺は勢いよく言った。
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