年下のカノジョ~あの子は高校生~
「オーナー、どうでしょうか?」

「そうだなぁ」

 公介おじさんが全員の顔を見渡す。


「余裕があると言うわけじゃないが、1人くらいなら抜けても大丈夫だろう。
 今夜は私も厨房に入るしな」


「助かります!」
 山岸さんが胸をなでおろす。

「誰に言ってもらうか決めるのは、ジャンケンでいいだろう。
 負けた者がホールを手伝え」

「はーい」
 おじさんを除いた6人が立ち上がる。



 “最初はグー”の掛け声とともにジャンケンは始まった。



 数回手を出した後に決まった1人の敗者は・・・・・・俺だった。


「うっわぁ、俺かぁ。
 ホールなんてホント久しぶりだ」
 自分が出したチョキを見ながらつぶやく。




 でも。

 悔しいわけじゃない。



 むしろ嬉しかったりする。

 だって由美奈ちゃんと一緒に仕事が出来るなんて、そうそうない事だからな。
 




 そんな俺の横にススッと赤川が寄ってくる。

「代わってあげてもいいですけどぉ」

 ニヤニヤしている赤川。


―――くそっ、ほっとけ。
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