年下のカノジョ~あの子は高校生~
「いや、いいよ。
 ルールだからな」
 俺はあえて『仕方ないよ』という顔をしつつ奴の申し出を断わる。

 内心はもちろん大喜びだ。


「あら、三山さんがきてくれるの?
 今夜の女性客はラッキーね」
 山岸さんが嬉しそうに言った。


「何言ってんですか。
 俺は人に褒められるほどかっこよくないですから。
 替えてきますね」

 そう言って俺はホールから出て行った。







 事務所でホール用のユニフォームを出してもらい、更衣室へ向かう。

「久々だなぁ。
 ちょっと緊張するかも」
 

 コックコートを脱いで、着替え始める。

 襟元が少し開いた白いYシャツと、黒のロングサロンを身につけた鏡の中の自分を見た。

「日曜の夜は出足が一気だから、油断できないな。
 さ、頑張ろう!!」
 

 あと30分もすればディナータイムが始まる。



 顔をパチンとはたいて、気合を入れた。

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