年下のカノジョ~あの子は高校生~
 ホールに行くと、山岸さんとホールスタッフ達が俺を待っていた。

 始業前のミーティングを行うのだ。



「遅くなりましたっ」

 急いで中に入ると、みんなが一斉にこちらを見る。

 山岸さん以外は不思議そうな顔。


「病欠者が2名出てしまったので、臨時で三山さんに入ってもらったのよ。
 別にコックをクビになった訳じゃないから」

 山岸さんの言葉に、みんながドッと笑った。

「ホールの出るのは久しぶりだからさ。
 役に立たなかったらごめんな」
 と言って、俺は輪に加わった。


「へぇ、似合ってますね」

「男のオレから見ても、かっこいいっすよ」

 バイトたちが口々に褒めてくれるけれど、別に嬉しがる事もない。




「そうか?普段見慣れないから、新鮮なだけだろ」

 とか言いながら、俺は由美奈ちゃんをちらりと盗み見る。




―――彼女の目にはどう映っているのだろうか。


 褒めて欲しいわけじゃないけど、反応が気になる。


―――どうしようかなぁ、聞いてみちゃおうかなぁ。




 しかし。

 迷っているうちにミーティングが始まってしまった。
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