年下のカノジョ~あの子は高校生~
満席になるほどは混まなかったが、お客様の出入が絶えることなく、思った以上に店内は慌しい。
だけど、山岸さんの完璧な指示のおかげで無事に時間が過ぎてゆく。
・・・・・・と思っていたら、中央の席で物音が。
ガッシャーン!!!
察するにグラスが落ちて割れたらしい。
見ると、由美奈ちゃんがなにやら謝っている。
―――これは責任者に行かせた方がいいな。
とっさに山岸さんの姿を探したんだけど、彼女はちょうど接客中で手が離せそうにない。
「・・・・・・俺が行くしかないか。
ま、バイトよりは役に立つだろ」
客席の間を早足で進み、例のテーブルにたどり着く。
「どうかなさいましたか?」
お客様の様子を伺う。
50歳くらいの上品な女性客はちょっと困った顔をしている。
「私が後ろにいるその子に気がつかないで、不意に動いてしまったものだから。
グラスに当ってしまったのよ」
状況からすると、隣の席を片付けていた由美奈ちゃんが持っていたお盆にお客様の手が当たり、それでグラスが落ちてしまったようだ。
「お客様にお怪我は無いようなのですが、シミが・・・・・・」
泣きそうな顔の由美奈ちゃん。
ロングスカートの裾には、飛び散った赤ワインの雫が点々とついていた。
だけど、山岸さんの完璧な指示のおかげで無事に時間が過ぎてゆく。
・・・・・・と思っていたら、中央の席で物音が。
ガッシャーン!!!
察するにグラスが落ちて割れたらしい。
見ると、由美奈ちゃんがなにやら謝っている。
―――これは責任者に行かせた方がいいな。
とっさに山岸さんの姿を探したんだけど、彼女はちょうど接客中で手が離せそうにない。
「・・・・・・俺が行くしかないか。
ま、バイトよりは役に立つだろ」
客席の間を早足で進み、例のテーブルにたどり着く。
「どうかなさいましたか?」
お客様の様子を伺う。
50歳くらいの上品な女性客はちょっと困った顔をしている。
「私が後ろにいるその子に気がつかないで、不意に動いてしまったものだから。
グラスに当ってしまったのよ」
状況からすると、隣の席を片付けていた由美奈ちゃんが持っていたお盆にお客様の手が当たり、それでグラスが落ちてしまったようだ。
「お客様にお怪我は無いようなのですが、シミが・・・・・・」
泣きそうな顔の由美奈ちゃん。
ロングスカートの裾には、飛び散った赤ワインの雫が点々とついていた。