年下のカノジョ~あの子は高校生~
 男子更衣室に戻ると、漫画を読んでいる赤川が1人。



「三山さん、どこに行ってたんですか?」
 紙面から目を上げる赤川。

「ん?
 あ、ああ。
 まあ、ちょっと、な」
 頭をかきながら、適当にごまかす。



 そんな俺を見て、赤川がにやりと笑う。

「ははぁん。
 柏木さんと一緒にいましたね?」


「えっ!?
 あ、いやっ」
 ずばり正解を言い当てられ、焦る俺。



―――誰にも見られていないはずなのに、どうして知ってるんだ??




 赤川は漫画をテーブルに伏せて、くすくす笑っている。

「俺に隠したって、しょうがないじゃないですか。
 今の三山さん、目がおかしくなるくらいにピンクですもん」



 俺には理解不能な言葉を発する赤川。

「へ?
 ピンク?
 ・・・・・・顔が?」


―――さっき鏡で見た俺の顔は、いたって普通だったぞ。



「そうじゃないです。 
 ・・・・・・で、今その柏木さんのことで悩んでますね?」

「―――なんで、分かったんだよ?
 それに、ピンクって??」
 
 またしても当てられて動揺し、加えて赤川の言っている意味が分からず、俺は軽くパニック。






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