年下のカノジョ~あの子は高校生~
「はい。
“運命の道筋”とでも言いますかねぇ。
 世の中の出来事はすべて流れにそって起きています。
 その流れからはずれると、物事はほとんどうまくいかないです」

「へぇ」


 そんな事があるんだ。

 精神世界というか、赤川の言っている世界は奥が深いんだなぁ。

 
「三山さんは自分が思ったとおりに行動した方がいいですよ。
 ただ、さっきも言ったように、三山さんの場合は焦りは禁物です。
 片想いは苦しいでしょうが、しばらくはこらえてください」
 
「しばらくってどのくらいだよ?」

「さぁ・・・・・・。
 1年くらいでしょうか?」
 さらりと奴がとんでもないことを言う。


「そんなに?!」


 辛抱強さに自信がある俺でも、そんなに待たされたら気が狂う!!

 それどころか、他の男に取られてしまうんじゃないか!?




「三山さんがどうしても想いを伝えたいって言うのなら、僕は止めませんよぉ。
 すべてはぁ、三山さんのぉ、判断次第でしゅからねぇぇぇ~~。
 うぅ、ひっく」


 赤川の手元を見れば、空いたグラスが3つ並んでいる。

「あっ!
 お前、いつのまに!?」

「へっへっへぇ~。
 三山しゃぁん」

「お、おい。
 しっかりしろよっ!!」




 このあと、べろんべろんに酔った赤川を送り届けるのに、俺が散々苦労したことは言うまでもない。

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