年下のカノジョ~あの子は高校生~
 携帯をいじっていた由美奈ちゃんの手が、不意に止まる。


「・・・・・・そういえば、メルアドの交換はしてなかったですよね?」

「そうだね。
 この前は電話番号しか交換しなかったな」

「そうですよねぇ。
 うっかりしてましたぁ」
 
 ペロッと舌を出して、あどけなく笑う由美奈ちゃん。


 そんな彼女を見て、またドキッとする。


―――こんな調子でいたら、俺の心臓は早く壊れそうだ。

 俺は苦笑しながら、小さくつぶやいた。






 由美奈ちゃんは俺から送られた画像を見て、満足気にうなづいている。


「やっぱり綺麗ですねぇ。
 このコを待ち受けにしよっと」

 俺が見ている前であれこれ設定をしている。

「ほら、見てください」

 由美奈ちゃんが差し出した画面には、俺の撮った猫がいい感じにセピア色になって映っていた。


「へぇ、いいねぇ」

 俺が素直に感心すると、由美奈ちゃんは嬉しそうににこっと笑う。

「だって、写真がいいですからね。
 あ、そうだ。
 今気が付いたんですけど、男の人のメルアドって、三山さんが初めてです」


「えっ?!」
 
 照れたように告げる彼女を見て、俺の頬も少し熱くなった。
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