年下のカノジョ~あの子は高校生~
「柏木さん、5分くらい待っててね」

 そう言い残し、俺は事務所に走る。



 FAXを流し終えたところで、“バリバリバリッ”と耳をつんざくような音が。

 そして最後に“ドーンッ!!”という大きな音と共に地響き。


「うおっ!」

 あまりの衝撃に、体がビクッとなった。

「こりゃあ、近くに雷が落ちたなぁ。
 さ、早く帰ろ、帰ろ」





 事務所から引き返してくると、由美奈ちゃんが床に座り込んでいた。

「柏木さんっ?!」

 俺に呼ばれて顔を上げた由美奈ちゃんは、ぽろぽろと大粒の涙を流している。


「え、あ、どうしたの?!」

 すぐさま駆け寄り、彼女のすぐ傍に膝をついた。



「あ・・・・・・、うぅ・・・・・・。
 三山さぁん」
 グシグシと泣きながら、由美奈ちゃんが俺にしがみついてきた。

「ちょ、ちょっと。
 何があったんだい??」

 オロオロと慌てふためく俺をよそに、由美奈ちゃんが俺の胸にぴったりとくっつく。



―――ええっ、どういういこと??



 嬉しいんだけど、喜ぶよりも状況が飲み込めなくて、俺もややパニック気味。
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