年下のカノジョ~あの子は高校生~
「別に変な意味じゃないですって!」

 由美奈ちゃんが両手をブンブン振って否定する。

「お店の入り口の電球を替えていた時なんです。
 乗っていた台がぐらついて、落ちかけた私を抱えてくれて」


―――あ、そういうことか。



 先走って勘違いした自分が情けない。

 俺って、余裕ないなぁ。



「その時の岩谷さんが苦しそうだったから。
 私って重いのかなって」

 背中の由美奈ちゃんの表情は見えないけど、声からすると何だか沈んだ感じ。


 俺は岩谷がふらついた理由に見当が付いているので、しょんぼりしている彼女に教えてあげた。


「岩谷は事故でヒザをケガしたからさ。
 踏ん張れないんだよ。
 柏木さんの体重は関係ないと思う」

「そうだったんですかぁ」

 由美奈ちゃんの声が和らいだ。



 反対に俺の表情は硬い。




―――岩谷の野郎!!

 
 腹の底から、熱いものがこみ上げてくる。


―――どさくさに紛れて、変なところ触ったりしてねーだろうなっ!?




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