年下のカノジョ~あの子は高校生~
「着替えは・・・・・・。
 いっか、このままで」
 ロッカーに押し込んである手荷物と、今朝着てきた服を抱えて戻る。

 由美奈ちゃんは支度を終えたようだ。




「他のスタッフ達はもう帰ったわ。
 私達が最後よ。
 さ、行きましょ」



 由美奈ちゃんが壁に手をついて立ち上がろうとする。

「柏木さん、立ったらダメだってば」
 俺はすぐさま彼女をお姫様だっこに。



 その様子に、山岸さんはちょっとだけ目を丸くする。



 でも。

 楽しそうに口元が笑っているのはなぜだろう。




「あ、あの・・・・・・。
 これ、恥ずかしいんですけどぉ」

「気持ちは分かるけど、この方が車に乗せやすいんだ。
 少しの間だから我慢して」

 よいしょっ、と由美奈ちゃんを抱えなおす。





「あらあら、ずいぶんお優しいこと」

 くすくす、くすくす。
 
 含み笑いをしている山岸さん。
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