年下のカノジョ~あの子は高校生~
「大丈夫ですよぉ。
 たった5段ですもん」

「それに、俺が怪我をさせたんだからさ。
 親御さんに謝らないと」


 真面目な顔で俺が言うと、由美奈ちゃんはケタケタと笑う。

「やだぁ、三山さん心配し過ぎ。
 私、そんな箱入り娘じゃないですよぉ」


「でも、柏木さんがケガをしているのは事実だし。
 一言お詫びしないと気が済まないっていうか」

 大人のけじめとして、謝罪くらいは当然だろう。



「そこまで言うんでしたら、かまいませんけど」 

 どうぞ、と手で俺を促す。


「も、もしかして、迷惑?
 だったらやめておく。
 君を玄関まで送ったら、帰るよ」





 由美奈ちゃんが困ったような、笑いたいような妙な顔になる。

「迷惑じゃなくて、大歓迎かも」



「は?」


―――なんで娘にケガをさせた俺を歓迎するんだ?


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