年下のカノジョ~あの子は高校生~
「はぁ」

 何の連絡もなくやって来た俺を見て、お母さんは戸惑っているようだ。


「実は自分の不注意で、由美奈さんにケガをさせてしまったんです。
 申し訳ありませんでした」

 改めて深くお辞儀をする。 


「三山さん、頭を上げてください」

 由美奈ちゃんが俺の袖口を引く。


「その事はもういいですから。
 私も注意が足りなかったんです」
 

「でも、原因は俺だし」


 2人して『だけど』、『でも』の応酬。







「ねぇ」
 そこにお母さんが口を挟む。

「ここで話をするのもなんですから。
 よかったら上がってください」
 いそいそと俺の分のスリッパを出してくれる。


「あ、おかまいなく。
 送り届けに来ただけですので」
 

 一応、直接お詫びも出来たことだし。


 長居をするのも失礼だから、家に上がるのは辞退する。

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