年下のカノジョ~あの子は高校生~
「自分のタイプだから、三山さんのことを引き止めているんです。
 気に入った人を見ると、いっつもこうなんですよ」

 
「は?」

―――さっき由美奈ちゃんが『大歓迎』って言ってたのは、冗談じゃなくって?!
 

 お母さんに目をやれば、
「分かっちゃった?」
 と、ペロッと舌を出した。



「あんなあからさまな態度を取っていれば、分かるに決まってんでしょ!」
 手を腰に当てて、由美奈ちゃんがお母さんに向かって言う。


「三山さん、かっこいいんですものぉ。
 テレビにでも出ればいいのに~」
 しげしげと俺を眺める。


「は、はぁ」

 なんて返事をしたらいいか分からない俺。
 
 呆然と立ち尽くしている。



「コックさんなんてもったいないわぁ。
 モデル事務所にでも連絡しちゃおうかしら」

「お母さん、余計なこと言わないの!!」
 由美奈ちゃんの突っ込みが飛ぶ。


 これじゃどっちが母親で、どっちが娘か分からない。



―――仲のいい親子だなぁ。

 微笑ましい光景。
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