年下のカノジョ~あの子は高校生~
「あーあ」
 大きく息をつく。
 

 すると、わずかに残る由美奈ちゃんの香りに気付く。
 

 とたんに、さっきの場面がリアルにフラッシュバックする。




『私と三山さんは11才も違うのよ!?』




 残酷なまでの現実。

 自分でも分かっていた。



 けど。

 改めて由美奈ちゃんに言われると、石を飲み込んだように体の芯がズシッと重く苦しい。





「くそっ!」 

 俺はハンドルを思い切り叩く。

 5才・・・・・・いや、8才くらいの差であれば、状況はもう少し違っていたかもしれない。
 
 2桁の差はあまりにも大きい。
 



 悔しくて、悔しくて・・・・・・。
 


 だけど。

 年の差を縮めることはどうやっても叶わない。



 歯がゆさに目頭が熱くなる。




 俺はしばらく車から降りることが出来なかった。

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