年下のカノジョ~あの子は高校生~
29】不機嫌な彼女
 翌日の月曜日。

 仕事が休みの俺は、由美奈ちゃんのお見舞いに行くことにした。



 彼女による『年の差発言ショック』から、完全には立ち直れていない。
 

 胸の奥がシクシク痛むけど、それでも今は無性に由美奈ちゃんに会いたかった。



 由美奈ちゃんは『大した事ない』なんて言ってたけど、それは絶対に強がりだ。


 彼女の様子が気になって仕方がない。





 
 午前中のうちに、家の用事を済ませることにする。

 少し早めの昼食を取りながら、手土産は何にするか思案中。


「無難にお菓子かなぁ。
 どこで買おうか」

 むぐむぐとサンドイッチを口に押し込みつつ、近場の洋菓子店をいくつか思い浮かべる。

「・・・・・・あっ。
 ウチの店で買えばいいんだ」

 由美奈ちゃんは自己紹介の時、水田の作る洋ナシタルトが大好物だって言ってたっけ。


「うん、そうだ。
 それにしよう!」


 最後の一口をアイスティーで流し込み、俺はいそいそと席を立った。

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