年下のカノジョ~あの子は高校生~
 ランチタイムの混雑が収まったことを見計らって、店に入る。


「いらっしゃいませ」

 出迎えてくれたのは山岸さん。


「こんにちは」


「いらっしゃい、三山さん。
 いつものカウンターでいいのかしら?」


「いえ、今日は食事じゃなくって。
 ケーキを買いに来たんです」

「あら、珍しいわね。
 ・・・・・・あ」



 勘のいい山岸さんは、俺が誰にケーキを渡すのか気付いたようだ。


「へぇ。
 ふぅん。
 そうなのぉ」

  
―――ニコニコじゃなくて、ニヤニヤに見えるのは俺の気のせいじゃないよな!?



「あ、あの。
 ただ、お見舞いに行くだけですから。
 それだけですよっ」


「私、何も言ってないじゃない。
 何を言い訳してるの?」


 ぷっ、と短く吹き出されてしまった。


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