年下のカノジョ~あの子は高校生~
「それで、何を買うのかしら?」

 デザートのショーケースに案内される。

 中を覗くと、お目当ての品がない。



「すいません。
 洋ナシのタルトが欲しいんですけど」

「さっき、テイクアウトで出ちゃったのよね」

「えっ、そうなんですか?」


 困った。

 他に由美奈ちゃんが好きなのは何だろう。





「もう、三山さんたら。
 そんなに困りきった顔、しないでよ。
 水田さんに在庫があるか聞いてあげるから」


「す、す、すいません。
 お願いします」


「はいはい」

 くすくす笑いながら、山岸さんは厨房へと向かった。





< 222 / 718 >

この作品をシェア

pagetop