年下のカノジョ~あの子は高校生~
「あなた達。
 そんなところで突っ立って、どうしたのよ」
 お母さんが出てきた。

 一向にリビングに来ない俺達を呼びに来たらしい。



「べ、別に。
 どうもしないけど」
 少しぶっきらぼうな由美奈ちゃん。



―――俺、何か失礼なこと言っちゃった?!


 ・・・・・・分からない。


 俺が言ったのは『可愛い』という言葉だ。

 それのどこが悪かったというのだろう。




「由美奈、何かあったの?
 ・・・・・・あら?」


 お母さんは言葉を区切る。

「あなた、着替えたの?」



「あ・・・・・・。
 汗、かいちゃったから・・・・・・・」
 由美奈ちゃんが口ごもる。


「その服、せっかくお父さんが買ってくれたのに“私には大人すぎて嫌い”って、言ってたじゃない。
 それに、お化粧までして、どうしたのよ?」


「い、いちいちそんなこと言わなくてもいいでしょ!!」


 完全に不機嫌モード再発の彼女。



―――本当にどうしちゃったんだろう。
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