年下のカノジョ~あの子は高校生~
「そっか、そっか。
 それって片想いってことだよね?」
 仲のいい幼馴染の田口さんは、遠慮なく由美奈ちゃんに質問。


「うるさいなぁ。
 どうだっていいでしょっ」
 これ以上ないくらい赤い顔の由美奈ちゃん。



 しかし。

 おっさんな田口さんは、困っている由美奈ちゃんを見ても止まるところを知らない。

「だったらさ。
 “この日、私の誕生日なんです。
  一緒に祝ってください”
 とか言って誘ってみたら?
 シフト、代わってあげるからさ」


「い、いいよ、別に代わってくれなくても。
 私、バイトするもん」


 由美奈ちゃんのこのセリフでは、結局気になる人がいるのかどうかすらはっきりしない。



 


「もう、この話はいいでしょ!
 早く帰ろっ」

 由美奈ちゃんがグイッと田口さんの手を引く。

 いきなりのことに、田口さんがバランスを崩した。 



 よろけて由美奈ちゃんにぶつかる。

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