年下のカノジョ~あの子は高校生~
 どうにかこうにか、全てのメニューの仕込を終えた。



 しかし。

 ほっと息つく間もなく貸し切り開始の時間。



 厨房は再び戦場と化した。








 5時から始まったパーティーは3時間で終わり。

 まだ8時だけど、今夜の営業はこれで終了。


 スタッフ達は疲れた体をどうにか動かし、後片付け。



「はぁい、みんな~。
 お疲れさまでした~」

 店長が缶コーヒーやジュースを差し入れしてくれる。


「お客様の評判は上々だったわ。
 今夜は早く帰って、ゆっくり休みなさいね~」
 
 ご機嫌で店長は出て行った。



 確かに体はぐったりだけど、お客が満足してくれれば、スタッフ達の頑張りも報われるというものだ。


 みんながちょっと誇らしげな顔になる。

 いっちょ前に、赤川の奴も。



―――お前がスープ鍋ひっくり返したこと、オーナーにチクるぞ!!
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