年下のカノジョ~あの子は高校生~
 手の平サイズの小さなホットケーキを数枚焼く。

 生地を冷ましている間に、フルーツをカットしたり、クリームを準備したり。

 白い皿の上で、積み上げられてゆくホットーケーキのケーキ。



 そして。

 まぁ、それなりの代物が出来上がった。


 多少形は悪いけど、味は問題ないはずだ。




「うん、こんなもんだろう。
 さ、早く行かないとな。
 由美奈ちゃんが待ってる」



 朝、家を出る前に彼女にメールしておいたのだ。

『今夜、仕事が終わったら猫のエサ場で待ってて。 
 何か予定入ってる?』

 
 そして
『予定はないです。
 待ってます』
 と、いう返信。

 


 俺的に綺麗に盛り付けたケーキが崩れないように、そっと持ち出した。

 何を持っているのか由美奈ちゃんには見えないように、ステンレスのボウルでフタ代わり。




 大急ぎで着替えて、由美奈ちゃんの待つ場所へ。
< 268 / 718 >

この作品をシェア

pagetop