年下のカノジョ~あの子は高校生~
「お待たせっ」

 たたずんでいた彼女に声をかける。


「お疲れ様です。
 ・・・・・・なんですか、これ?」
 俺が持つひっくり返ったボウルを、不審そうな目で見ている。


「ん、ちょっとしたお楽しみ。
 そうだ。
 目、閉じてくれる?」

「いいですけど・・・・・・」
 不思議そうに首をかしげながらも、素直に目を閉じる由美奈ちゃん。


 俺はボウルを外し、ケーキの真ん中に立てられた1本のろうそくに火をつけた。


 ほのかに照らし出される由美奈ちゃんの顔。

 久々に穏やかな表情をしている。


「いいよ。
 目を開けてみて」

「はい」



 静かに目を開いた由美奈ちゃんの前には、俺お手製のなんちゃってケーキ。


「うわぁ。
 これ、どうしたんですか?」

 突然の事に、目を丸くして驚いている。





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