年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ほら、今日が誕生日って言ってたでしょ。
 だから、作った」


「え?
 三山さんが?!」

 それを聞いて、由美奈ちゃんの瞳がさらに大きく開かれた。



「そうだよ。
 俺、デザート関係はまったく作れないからさ。
 これが精一杯なんだ。
 ごめんね、こんなのしか用意出来なくて」


 じっとケーキを見つめていた由美奈ちゃんが、ゆっくりと首を横に振った。



「そんな・・・・・・・。
 三山さんが作ってくれたってだけで、もう、すごく感激です」
 炎が映る瞳が少し潤んでいる。


「喜んでもらえてホッとしたよ。
 じゃ、ろうそく消してね」

「はい」
 にこっと笑う由美奈ちゃん。


 揺れる炎をふぅ、と吹き消した。






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