年下のカノジョ~あの子は高校生~
「柏木さん、お誕生日おめでとう」


「あ、ありが・・・・・・とう、ございますぅ」
 完全に涙声の由美奈ちゃん。


「もしかして、泣いてる?」

「だって、嬉しくって・・・・・・。
 こんなに素敵なプレゼント、初めてです」 
 由美奈ちゃんの瞳からポロリと涙がこぼれた。


「こんなに喜んでもらえるのなら、頑張って作った甲斐があったよ」




 こんな大したことないケーキで感激されるとは。

 なんだか無性に照れくさい。




 でも。

 嬉しい。



「よかったら食べて。
 はい、フォーク」
 店から拝借したフォークを差し出した。


「いただきます」

 由美奈ちゃんは指で涙をぬぐってから、ケーキを口に運んだ。







「これ、すっごく美味しいです!」
 にっこりと心底嬉しそうに微笑む。

「そう?
 でも、粉は市販品だし。
 クリームやフルーツを乗っけただけだよ」


「それでも、本当に美味しいです」



 彼女の言葉に嘘はないらしい。

 次々にケーキが口の中へ運ばれてゆく。
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