年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ははっ。
 それはね、俺の愛情がたっぷり入っているからだよ」



 俺達を包む雰囲気があまりにいい感じだったから、調子に乗って言ってしまった。

 我ながら恥ずかしいセリフ。


―――『バカみたい』って、笑われるかな?




 だけど。

 由美奈ちゃんはちょっと驚いた顔をしただけ。


 馬鹿にはしなかった。




「三山さんの気持ちが嬉しいです。
 私、今日の誕生日は絶対に忘れません」
 優しく微笑んでくれた。 


 久しぶりに見た由美奈ちゃん本来の笑顔。





―――よかった。

 嬉しくって、俺まで泣きそうになった。



 このまま黙っていると、本気で泣いてしまいそうだ。







< 272 / 718 >

この作品をシェア

pagetop