年下のカノジョ~あの子は高校生~
 ドラマや漫画のセリフにもあるではないか。


『いい友達だとは思うけど、あなたと恋愛するつもりはないの』



 友達から恋人に昇格する場合もあるけど、それが俺と由美奈ちゃんに当てはまるとは限らない。


 ましてや11才差なのだ。

 単なる『仲のいい職場の先輩』であって、『友達』としてすらも見てもらってないかもしれない。





 これまで、いい雰囲気になったことは何度もあった。



 それは、俺に合わせてくれていただけかもしれない。

 気遣いのうまい由美奈ちゃんのことだから。






 勝算なんか、これっぽっちもない。



 それでも、俺の気持ちを伝えたい。

 彼女と付き合えるかどうかじゃなくて、俺の想いを知ってもらいたい。



 

 仕事も由美奈ちゃんも、両方一度に失うかもしれない。



 悩んで、迷って。





 告白することを決めた。



 もう逃げない。
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