年下のカノジョ~あの子は高校生~
「これがスパイスをきかせたドレッシング。
 こっちがチーズを加えてコクを出した物。
 あとこれは、味噌をベースにした和風ドレッシングね」

 ドレッシングのサンプルに小さなスプーンをつけて、由美奈ちゃんへと差し出す。



「わぁ。
 新作を誰よりも早く味わえるなんて。
 なんかちょっと得した気分ですね」

 俺よりも頭一つ半下から覗き込んでくる。



―――やっぱり、かわいいな。


 思うことは色々あるけれど。


 『彼女を好きだ』と想う気持ちだけは、この1年間変わらなかった。




 トクン、トクン・・・・・・。

 俺の胸の鼓動が、少しずつ早くなる。





「まだ試作段階だから、ちょっと自信ないな。
 素直な感想を聞かせてね」

 冷静さを装って、いつも通りに接するように心がける。





 この間にも、俺の鼓動は早さを増してゆく。
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