年下のカノジョ~あの子は高校生~
「み、三山さん!?」
 いきなり抱きしめられ、腕の中で驚きに目を見開いた彼女が顔を上げた。


 由美奈ちゃんと視線が合う。

 俺はじっとその目を見つめる。



 これまでの切ない想い。



 そして。

 これまでに募った愛しさを込めて、祈るようにささやいた。

 



「柏木さん。
 君のことが好きなんだ」





 
 やっと言えた。


 このセリフを言うまでに、自分でも驚くくらい時間がかかった。

 胸が苦しいほど、真剣に悩んだ。




 でも、今。

 やっと。


 やっと言えた。





 俺は由美奈ちゃんに微笑みかける。

「ずっと・・・・・・、ずっと好きだった」



 腕の中に納まる彼女を優しく包んだ。


―――俺の想いが、少しでも彼女に届きますように。


 心の中で、願う。
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