年下のカノジョ~あの子は高校生~
37】そして、さよなら(3)
 俺はそっと腕を解いて、彼女を放した。

 由美奈ちゃんから1歩下がる。



「ごめんね、急にこんなこと言ったりして。
 驚いたよね?」

 唖然としている由美奈ちゃんは、声も出せないようだ。


「そうだよね。
 びっくりもするし、それに・・・・・・迷惑だよね?」

 優しく、優しく話しかける。


 驚いている彼女を、安心させるように。





 泣いてしまいそうになるのを必死でこらえ、微笑みでごまかす。


―――俺、うまく笑えてるか?


 ここで涙の一つも流そうものなら、由美奈ちゃんは自分が悪いことをしたように感じるだろう。


 彼女は悪くない。

 何一つ悪くない。
 



 無茶で無謀な告白をした俺が悪い。
< 304 / 718 >

この作品をシェア

pagetop