年下のカノジョ~あの子は高校生~
「笑っちゃうよねぇ。
 俺なんか相手にしてくれるはずもないのにさ。
 どうやったら、君に振り向いてもらえるか真剣に悩んでいたんだ」



 笑ってしまえ。
 



「あははっ。
 いい年したオジサンなのにねぇ」



 笑い飛ばしてしまえ。




 後腐れなく由美奈ちゃんを帰宅させるのが、彼女にしてあげられる唯一の事だから。





「ははっ。
 ホント、我ながら笑えるよなぁ」

 声を出して笑う。




 笑いながらも、天井が涙でかすむ。
 







 笑っちゃうけど。


 真剣な恋だった。





 真剣に、11才も年の離れた由美奈ちゃんに恋していた。
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