年下のカノジョ~あの子は高校生~
「そっか。
 そんなふうに思ってたんだ・・・・・・」

 それを聞いて、ちょっとだけショックな俺。
 

 ペットショップに誘ったり。

 お姫様だっこをしたり。

 誕生日ホットケーキを作ってあげたり。


―――俺なりに自分の恋心をアピールしてきたつもりだったんだけどなぁ。


 残念な事に、まったくもって彼女に届いていなかったようだ。 




「そうですよぉ。
 私が大人っぽいかっこうしても、全然ムダでしたし」


 脳裏に浮かぶのは、お見舞いに行った時の事。

 いつもとは雰囲気の違う彼女を前にして、舞い上がってしまっていた。



―――あの時、『可愛い』って言ったのは間違いだったのか!?


 俺の中では最高の褒め言葉だったけど、結果、彼女を傷つけてしまった。




 自分の鈍さが恨めしい。
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