年下のカノジョ~あの子は高校生~
 由美奈ちゃんはここぞとばかりに、過去の思いをぶつけてくる。



「三山さんは誰にでも優しいから、私が特別だなんて思えなかったですし」



―――特別扱いしたら、変に下心がありそうとか思われそうだったし・・・・・・・。





「三山さんから見れば、私なんてまだまだ子供だから」



―――それを言うなら、俺なんかとっくにオジサンだよ。

 


「年の差が気になって、気になって。
 “私みたいな子供は恋愛対象にならない”って言われるのが怖くって・・・・・・」

 由美奈ちゃんも俺と同じように悩んでいたんだ。

 



 お互いがずっと相手を想っていたのに、空回りしていたなんて。


 2人して鈍すぎる。



 なんか、不思議

 なんか、笑える。



 そして。

 なんて似たもの同士な俺達。





 由美奈ちゃんも同じことを考えたのだろう。

 俺と目が合うと、くすっと笑った。

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