年下のカノジョ~あの子は高校生~
 でも。

 なかなか告白できなくて。


 悶々とした日々を長い間、過ごすことを余儀なくされた。




 別に、自分から告白することが嫌だった訳じゃない。
 

 なのに由美奈ちゃんには、自分の思いを打ち明けられなかった。





 それは、『俺が彼女よりも11才年上』だから。

 さすがに一回り近く年上の俺では、彼女に近づく勇気がなかったのだ。




 俺は、見た目が老けているわけではない。



 自分で言うのもはばかられるが、実際年齢よりも五歳は若く見られることはたびたびである。

 けして若作りや、精神年齢が低いからじゃないぞ!



 服装やヘアスタイルだって、それなりに流行に乗ってるし。

 バイト君たちの話にもしっかりついていけている。
 

 
 だけど。


 いくら俺が若く見えたところで、『11才の年の差』という現実は変わらない。
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