年下のカノジョ~あの子は高校生~
 手触りのよい彼女の髪をなでながら、俺は微笑む。


「それを言うなら俺だってそうだよ。
 もうすぐ30才になる俺よりも、同年代の彼氏のほうが由美奈ちゃんに合うんじゃないかって。
 ずっと思ってた。
 だから、なかなか気持ちを伝えることができなかったんだ」
 

 由美奈ちゃんは黙ったまま。

 ひっく、ひっくとしゃくり上げながら、じっと俺の話を聞いている。






「俺たちの年の差の不安は付き合うようになった今もあるけれど。
 でも、それはたいした問題じゃないと思う。
 年が近ければ、絶対にいい関係になれるの?
 ・・・・・・違うよね?」

 由美奈ちゃんを優しく諭す。


「付き合っていく上で大事なのは、お互いの気持ちだよ。
 その気持ちさえあれば、年の差は気にすることないと思うんだ」


 これは、同時に俺自身に向けた言葉でもある。



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