年下のカノジョ~あの子は高校生~
 名前を呼ばれた。

 ただそれだけなのに、幸せを感じる。




 色々な感激が胸の中でグルグルと渦巻いて。


 俺はただきつく抱きしめることしか出来なかった。



「い、痛いですっ」

 由美奈ちゃんが声を上げた。



 嬉しさのあまり、思わず込めてしまった腕の力を慌てて緩める。


「ご、ごめん。
 あんまり嬉しくって」
 
 謝る俺に、小さく噴き出す由美奈ちゃん。


「もう、子供みたい」

 由美奈ちゃんはクスクス、クスクスと漏れ笑いが止まらない。

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