年下のカノジョ~あの子は高校生~
 たらたらと背中に汗が伝う。どうすることも出来ず、俺は由美奈ちゃんにされるがまま。
 
 じっとしていたら、彼女の腕がしっかりと俺の首に巻きついた。

 背伸びをしながら回した腕に少し力を込めて俺の顔を引き寄せ、あろうことか、由美奈ちゃんは俺の口に唇を押し付けてきた。

 俺の心臓が“ドキンッ”と大きく跳ねる。


「むっ・・・・・・、むみゅぅぅ!?」

 焦った拍子に変な声が出た。

―――“むみゅぅ”って何だよ・・・・・・。
 
 なんて色気も余裕もないのだろう。
 
 ここはもっと大人の男としての余裕をどーんと示しても良いはずなのに、すっかり由美奈ちゃんにしてやられまくり。

 あまりに自分が情けなくて、泣いてしまいたい。

 いや、いっそのこと頭を思い切りぶん殴って記憶を飛ばしてしまいたい。


 それでも由美奈ちゃんは焦る俺にまったく動じることなく、静かにキスを続ける。
 



 うっとりと目を閉じた彼女の表情が、俺の理性を激しく揺さぶった。


―――やばいって。
   ホントやばいって!?

 いろんな意味でドキドキがとまらない。


 俺の体を流れる血液はぐつぐつと沸騰し、頭からは湯気が立ち上っていることだろう。

―――う、鼻血噴きそう。


 
 由美奈ちゃんはいったん唇を離し、角度を変えて再び口付ける。
 
 小さくぷるんと柔らかい彼女の唇。
 さくらんぼのように淡いピンク色で、みずみずしい唇。
 
 そして唇同様に柔らかくも弾力のある乳房が俺の体に押し付けられる。

 弾けんばかりのふくらみが、薄いシャツしか着ていない俺にその温もりを伝えてくる。

―――どうして、こんなことになってんのぉ??
 
 嬉しいけれど・・・・・・、このまま天国にいけそうなくらい嬉しいけれど、状況が把握できず、心の底から喜ぶことが出来ない。

 由美奈ちゃんは時間を追うごとに腕に力を込めるので、お互いの体と唇がいっそう密着してゆく。



 どのくらい時間が経ったのか、麻痺した感覚では捉えることが出来ない。
 

 ようやく彼女が唇を離した。
 

 ただし開放されたのは唇だけで、しなやかな彼女の腕は俺の首に回されたまま。

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