年下のカノジョ~あの子は高校生~
 長かったような、短かったような、この1年。

「う~ん。
 やっぱり、長かったかも」 

 まさか、1年近くも苦しむとは思わなかった。


「まあ。
 終わりよければなんとやら、だな」



 すぐそばで独り言をもらしていても、由美奈ちゃんは目を覚ます気配が無い。
 
  

 でも。

 ぐっすりと眠りながらも、時々眉をしかめる。


 汗で張り付いた髪がうっとうしいみたいだ。



 起こさないように、彼女の目にかかっている前髪を指でそっと払ってやる。


「んっ」

 小さく身じろぎして。


 由美奈ちゃんは静かに目を開けた。






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