年下のカノジョ~あの子は高校生~
「ごめん、起こしちゃった?」


 目は開けたものの、まだ夢の中にいるのか。

 由美奈ちゃんは視点が定まらないまま、俺を見ている。


「由美奈ちゃん?」

 呼びかけても返事はない。
 
 ただ、ぼんやりと俺を見ているだけ。


―――寝ぼけてるのかな?



 ゆっくりとまばたきをする由美奈ちゃん。 


 視線の先に俺の姿を捉えて安心したのか、にっこりと微笑んだ。



 まさに天使の笑顔。




―――うわぁ、可愛い・・・・・・。

 思わず俺は彼女の頬に手を伸ばす。



 夢見心地の由美奈ちゃんを驚かせないように、そっと。




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