年下のカノジョ~あの子は高校生~
 生活環境の違う者同士が付き合うのだから、誰と付き合っても、何かしらの問題は起こる。

 それは年の差がある俺たちに限ったことではない。


 だけど。

 由美奈ちゃんは必要以上に年の差にこだわっている節がある。


 いくら俺が『気にすることないよ』と言ったところで、それは彼女自身の気持ちの問題だから。

 そう簡単にクリアできるものではないだろう。


―――どうすれば、由美奈ちゃんを安心させてあげられるんだろう。  


 







 ひとしきり抱きしめたあと、ゆっくり彼女を手放した。



「引き止めちゃってごめん。
 下まで送るね」


 2人そろってマンションを降りてゆく。


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