年下のカノジョ~あの子は高校生~
「私、行きますね」

「うん、じゃあね」
 俺は手を振って彼女を送り出した。


 1歩ずつ遠ざかる由美奈ちゃんの背中。

 綺麗な黒髪が揺れている。




 ついさっきまで、俺の腕の中にいた彼女。


 その彼女が俺から遠ざかってゆく無情さに、心がざわついた。





 素早く辺りを見回す。

―――よし、誰もいない。




 彼女に向かって走り出した。



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