年下のカノジョ~あの子は高校生~
 肩を落とし、しょぼくれる俺の顔を見て由美奈ちゃんが吹き出した。


「もう・・・・・・。
 そんな顔されたら、怒れないですよぉ」

 くすくす、くすくす。

 またしても俺を許してくれる。



「ごめんね。
 こんな彼氏で」

 夕方の涼やかな風に散る前髪をかき上げながら、俺は謝った。


 そんな俺を無言で見ている彼女。



「どうかした?」


「あっ。
 その・・・・・・、かっこいいから。
 ちょっと見とれちゃって・・・・・・」
 由美奈ちゃんは見上げていた顔をうつむかせ、ボソボソと告げる。


「はぁっ?!」

 今度は俺のほうが赤面する。


「は、はは、ははははっ。
 やだなぁ、由美奈ちゃん。
 そんなお世辞で嬉しがらせないでよ」
 手でパタパタと扇いで、火照る頬に風を送った。

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