年下のカノジョ～あの子は高校生～
「田辺さん、大人の女性って感じだよね」

　私の望む姿が、田辺さんにはあった。




「ん～、確かにウチラから見れば大人だけどさ。
　私はちょっと苦手かな。
　美人だけど、気が強いって言うか･･････」
　


「こらっ、あなたたち！」


　振り向くと、案内から戻った山岸さんが手を腰に当てて立っていた。


「いくら店が暇だからって、おしゃべりはダメよ」

　
　コツン、と頭に軽くゲンコツされる。
　

　私とエリカは目を見合わせ、ペロッと舌を出して苦笑いした。






　割とゆったりした感じで平日のディナーは過ぎてゆく。



　私は水の入ったピッチャーを持って、テーブルの間を歩いている。

　さっきの女の人がすっと手を上げた。


　食事されている他のお客様の妨げにならないように、静かに進む。



「失礼いたします」

　空いたグラスに水を注いだ。
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