年下のカノジョ~あの子は高校生~
「お前、今27だっけ?」
体質が母親似の兄貴はビールをグラスに2杯飲んだだけで、頬が赤く染まっている。
「そうだけど」
一方、親父似の体質を持つ俺にとって、ビールはもはや水代わり。
「俺がお前の年のころには、もう結婚してたぞ。なぁ?」
追加の日本酒を運んできた里香義姉さんを見ながら、兄貴が言った。
「そうねぇ。
あの子達がもうお腹にいたわよね」
唯一助けてくれそうな義姉さんも、ちゃっかり話に加わる。
完全に四面楚歌な俺・・・・・・。
何をどう言っていいものやら、悩んでいる俺をそっちのけで話は進められる。
「まぁまぁ、正和。
結婚はともかく、彼女くらいはいるだろう?」
空いた俺のグラスにビールを注ぎながら、親父が話しかける。
ビールを受けながら、苦笑いの俺。
「いや、いないよ」
当然のように、さらりと言う。
「ええっ、いないのっ?!」
全員が口を揃えて一斉に俺を見た。
生意気にも三つ子たちも、じっと俺を見ている。
―――なんだよ、文句あんのか?
「う、うん。
今はいない。
付き合っていた彼女とはとっくに別れているから。
もう何年も一人だって言わなかったっけ?」
みんなはまだこちらを凝視している。
―――そんなに驚くところか?
やれやれ。
人の恋愛事情なんて、放っておいてくれよぉ。
すると女性陣が口々に
「もったいない」
と、もらす。
「はぁ?
何ですか、もったいないって」
俺は栗きんとんに伸ばしていた手を止めた。
体質が母親似の兄貴はビールをグラスに2杯飲んだだけで、頬が赤く染まっている。
「そうだけど」
一方、親父似の体質を持つ俺にとって、ビールはもはや水代わり。
「俺がお前の年のころには、もう結婚してたぞ。なぁ?」
追加の日本酒を運んできた里香義姉さんを見ながら、兄貴が言った。
「そうねぇ。
あの子達がもうお腹にいたわよね」
唯一助けてくれそうな義姉さんも、ちゃっかり話に加わる。
完全に四面楚歌な俺・・・・・・。
何をどう言っていいものやら、悩んでいる俺をそっちのけで話は進められる。
「まぁまぁ、正和。
結婚はともかく、彼女くらいはいるだろう?」
空いた俺のグラスにビールを注ぎながら、親父が話しかける。
ビールを受けながら、苦笑いの俺。
「いや、いないよ」
当然のように、さらりと言う。
「ええっ、いないのっ?!」
全員が口を揃えて一斉に俺を見た。
生意気にも三つ子たちも、じっと俺を見ている。
―――なんだよ、文句あんのか?
「う、うん。
今はいない。
付き合っていた彼女とはとっくに別れているから。
もう何年も一人だって言わなかったっけ?」
みんなはまだこちらを凝視している。
―――そんなに驚くところか?
やれやれ。
人の恋愛事情なんて、放っておいてくれよぉ。
すると女性陣が口々に
「もったいない」
と、もらす。
「はぁ?
何ですか、もったいないって」
俺は栗きんとんに伸ばしていた手を止めた。