年下のカノジョ~あの子は高校生~
「えっと、3年ちょっとですかね」


「あの頃と違って、少しは余裕が出てきた頃かしら?」


“あの頃”というのは、田辺さんが俺に告白してきた時のことだろう。



「ええ、まぁ。
 多少は・・・・・・」
 あいまいに微笑む俺。


「そろそろ、恋愛に時間を割いてもいいんじゃないですか?」
 すらりと伸びた指を口もとの端に当てて、誘う様な笑みを浮かべてくる田辺さん。


―――“大人の女性”って感じがするな。


 でも。

 由美奈ちゃんの笑顔の方が断然好きだね!!




「ははっ、どうでしょう。
 コックの修行に終わりはありませんから。
 ご満足いただけたのならよかったです。
 仕事がまだ残ってますので」


 立ち去ろうとすると、田辺さんはパッと俺の手首をつかんだ。




「何か?」


「私・・・・・・。
 三山さんのこと、諦めたわけじゃないですから」

 すがりつくような目で俺を見てくる。
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