年下のカノジョ~あの子は高校生~
「はい、どうぞ」
 正和さんが袋に入れられたオルゴールを差し出す。


「ありがとうございます。
 でも、いいんですか?」

「遠慮しないで。
 チーフコックはこき使われている分、給料は良いからさ」
 
 彼が笑った。

 私も笑った。


 ・・・・・・そこで気がついた。



 館内に入ったばかりの時は、はしゃいでいて周りを見ていなかったけれど。

 改めて見ると、カップルが多い。



 だけど。


 たくさんいるカップルの中に、私達のような年の差のある2人はいなかった。
 


 学生同士。

 社会人同士。


 お互いが近い年齢。

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