年下のカノジョ~あの子は高校生~
「落ち着いた場所でゆっくり話そうか。
 由美奈ちゃん、まだ時間あるよね?」
 

 車のデジタル時計は17:03を示している。


「はい・・・・・・」

 消え入りそうな小さな返事を聞いて、俺は車をマンションの駐車場に入れた。






 エレベーターの中でも、通路でも。

 由美奈ちゃんは一言も話さない。


 2人とも無言のまま、扉の前まで来た。
 


 俺はポケットから鍵を出し、開けた扉の中から彼女を呼び入れた。

「さ、入って」

「・・・・・・おじゃまします」 

 由美奈ちゃんを先に上がらせ、俺はドアを閉める。




 そして。

 後ろから彼女をギュッと抱きしめた。
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