年下のカノジョ~あの子は高校生~
「無理に大人びた格好をしてきた時と一緒。
 今は泣いてないけど。
 すぐにでも泣きそうな顔になってる」


 彼女のはっと息を飲む音が聞こえた。

「そ、そんなこと・・・・・・ないです。
 正和さんたら考えすぎ。
 ふふっ」
 笑う彼女の肩が小刻みに揺れる。


 笑い声が消えても、肩の揺れは止まっていない。




「隠しても無駄だよ。
 ほら・・・・・・」
 手を伸ばして由美奈ちゃんの頬をぬぐう。


 案の定、濡れていた。







「何を考えていたの?
 言ってごらん」

 
 左腕は彼女の体に回したまま。

 右手で優しく頭をなでてやる。


< 474 / 718 >

この作品をシェア

pagetop