年下のカノジョ~あの子は高校生~
「誰に?」


「正和さんに話しかけていた2人の女の人です。
 すれ違った時に“まだ子供だ”とか“つり合ってない”って。
 やっぱり他の人から見ても、私じゃ正和さんにふさわしくないんだ。
 私が・・・・・・子供、だか・・・・・・らぁ」
 
 そう言って、由美奈ちゃんはひっくひっくと泣き出す。



「ま・・・・・・、正和さんはかっこよくて・・・・・・。
 素敵で・・・・・・。
 そんな人が私の彼氏だなんて、すごく誇らしいけど。
 そう思うほど・・・・・・自分が情けなく見えてきちゃって・・・・・・。
 私がもっと大人だったら・・・・・・。
 色気があったら・・・・・・。
 そんなこと、言われないで済むのにぃ」
 
 由美奈ちゃんはとうとう大声で泣き出してしまった。







 彼女を抱きしめながら。

 俺は泣いている彼女をどう慰めるかではなく、まったく違う事を考えていた。




 どうして、由美奈ちゃんは自分に自信がないのだろうか。
 



 俺をこんなにも夢中にさせているくせに。


 何を不安に思うのだろうか。
< 476 / 718 >

この作品をシェア

pagetop